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高齢者向けの施設について(老人ホーム等)
2025.04.04

有料老人ホームと特養の違いは?費用・サービス・入居条件を比較

有料老人ホームと特養の違いは?費用・サービス・入居条件を比較

高齢の親を持つ方にとって、有料老人ホームと特別養護老人ホーム(特養)のどちらを選ぶべきかは大きな悩みの一つです。

「それぞれの違いは?」
「どちらが自分の親に適しているんだろう?」

と迷っている方も多いのではないでしょうか。

費用やサービス内容、入居条件など、どちらにもメリットと注意点があり、最適な施設はそれぞれの状況によって異なります。

この記事では、有料老人ホームと特養の違いを、費用やサービス、入居条件などの観点から、比較表を用いて分かりやすく解説します。大切なご家族に合った施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

有料老人ホームと特養の違いを比較表で解説

ここでは、有料老人ホームと特別養護老人ホーム(特養)の違いについて表で比較します。また、それぞれのメリットや注意点についても解説していきます。

費用・サービス・入居条件などを一覧で比較

有料老人ホームと特養の主な違いは、費用、サービス内容、入居条件です。以下の比較表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

項目 有料老人ホーム 特別養護老人ホーム(特養
月額費用 11万円~40万円程度 5万円~15万円程度
入居一時金 0〜数千万円
※施設によって大きく異なります
なし
サービス 生活支援から、レクリエーション、イベントなど、充実したサービスを提供している施設が多い。 食事、入浴、排泄などの身体介護を中心に、日常生活上の世話を行う。
入居条件 自立~要介護5まで幅広い 原則として要介護3以上
居室 個室が一般的 多床室(4人部屋など)が主流だが、近年は個室タイプのユニット型施設も増加。
待機期間 特養に比べると短い傾向 数ヶ月〜数年の待機期間があることも多い


有料老人ホームは、サービスや設備が充実している傾向があります。一方、特養は費用を抑えられる点がメリットですが、入居までに待機期間が発生する可能性があるなどの注意点もあります。

ご家族の状況に合わせて、どちらが適しているかを検討しましょう。次の章では、有料老人ホームと特養、それぞれのメリット・デメリットについて、より詳しく解説していきます。

有料老人ホームのメリット・注意点

ここでは、有料老人ホームのメリットと注意点を解説いたします。

◯メリット

  • 設備やサービスが充実している: 民間企業が運営しているため、特養と比較して外観や内装が豪華だったり、レクリエーションやイベント、サークル活動などが充実していたりする施設が多いです。
  • 入居条件に融通が利く: 特養と比べて入居条件の制限が緩やかな施設が多く、自立した生活を送れる方から、要介護度の高い方まで、幅広く受け入れている点が魅力です。
  • 個室が基本でプライバシーを確保しやすい: 個室提供の施設が大半であり、プライバシーが守られた生活を送りやすいでしょう。


◯注意点

  • 入居一時金が必要な施設がある: 施設によっては、入居一時金が必要です。入居一時金は数百万円から数千万円必要な場合もあります。ただし、最近では入居一時金が0円の施設も増えています。
  • 施設によってサービス内容に差がある: 設備やサービス内容は、施設によって異なります。情報収集や見学を行い、希望に沿った施設かどうかを確認しましょう。


※有料老人ホームについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
有料老人ホームとは? 種類や費用、手続きの流れを徹底解説!

特養のメリット・注意点

ここでは、特養のメリットと注意点を解説いたします。

◯メリット

  • 費用が比較的安価: 公的な施設であるため、費用は低く設定されています。経済的な負担を抑えながら介護サービスを受けられるのは大きなメリットです。
  • 原則として終身利用が可能: 一度入居すれば、基本的に終身にわたって介護サービスを受けられます。


◯注意点

  • 入居までに時間がかかる場合がある: 数ヶ月から数年待つことも珍しくありません。希望のタイミングで入れない可能性があります。
  • 多床室が中心で、プライバシーの確保が難しい場合がある: 多床室が中心となるため、プライバシーの確保を重視する方にとってはデメリットとなるでしょう。個室タイプのユニット型施設も増えてきていますが、費用は高くなる傾向にあります。
  • 設備やサービスが簡素な傾向にある: 有料老人ホームと比較すると、設備やサービス面に簡素な傾向があります。充実した設備やレクリエーションを希望する方には、やや物足りなさを感じるかもしれません。

有料老人ホームと特養の違い①:費用

有料老人ホームと特養の大きな違いの一つは費用です。一般的に、特養は有料老人ホームに比べて費用を抑えられる傾向にあります。ここでは、それぞれの費用の目安と内訳を解説します。費用の概要は、以下の表をご覧ください。

費用 有料老人ホーム 特別養護老人ホーム(特養)
入居一時金 0~数千万円 原則不要
月額費用 11~40万円程度 5~15万円程度


上記はあくまで目安です。施設や地域、サービス内容によって費用は異なります。

有料老人ホームの費用相場と内訳

有料老人ホームの費用は、入居時に支払う「入居一時金」と、毎月支払う「月額費用」があります。入居一時金は、施設によって異なり、0円から数千万円かかる施設まで様々です。月額費用は、家賃、食費、管理費、水道光熱費、介護サービス費などが含まれ、一般的に11〜40万円程度が相場です。

特養の費用相場と内訳

特養は、原則として入居一時金はかかりません。毎月支払う月額費用には、居住費や食費が含まれ、5〜15万円程度が目安です。ただし、従来型の多床室か、よりプライバシーが確保されたユニット型(個室)かによっても費用が異なります。ユニット型の場合は、費用が高くなるため注意が必要です。

有料老人ホームと特養の違い②:サービス内容

特養では主に介護保険に基づいた介護サービスが提供されますが、有料老人ホームは介護サービスに加えて、より充実した生活支援サービスや設備が整っている傾向があります。ここでは、それぞれのサービス内容について詳しく説明します。まずは概要を以下の表にまとめました。

サービス項目 有料老人ホーム 特別養護老人ホーム(特養)
食事 栄養バランスはもちろん、味や見た目にこだわった食事が提供されることが多い。複数のメニューから選択できる場合も。 栄養バランスに配慮した食事が提供される。
介護 身体介護、生活援助など(施設のタイプによって異なる) 身体介護(食事、入浴、排泄介助など)、生活援助
医療連携 施設によって異なる。クリニックが併設されている施設もある。 医師や看護師による健康管理を受けられる。協力医療機関との連携がある。
レクリエーション 多彩なレクリエーションやサークル活動など、充実した余暇活動を提供している施設が多い。 日常生活の中で、レクリエーション活動が行われる。
居室 個室が一般的。 多床室(4人部屋など)が中心だが、個室のユニット型施設もある。
その他の生活支援サービス  施設によって異なる。買い物代行など、多様なサービスを提供している施設もある。  

有料老人ホームのサービス内容

介護付き有料老人ホームでは、食事、入浴、排泄の介助などの身体介護や、掃除、洗濯などの生活支援サービスを受けられます。また、民間企業が運営しているという特徴から、施設ごとに特色のあるサービスを提供している点も魅力です。認知症の方への対応や、医療的ケアに力を入れている施設も少なくありません。

さらに、多くの施設で入居者が楽しめるよう、様々なレクリエーションやイベントが企画されています。例えば、カラオケや手芸などの趣味活動から、季節ごとのイベントまで、内容は多岐にわたります。ただし、具体的なサービス内容は施設によって異なるため、事前に確認することが大切です。

特養のサービス内容

特養では、食事、入浴、排泄の介助などの身体介護を中心に、日常生活のサポートを受けられます。また、看護職員による健康管理や、協力医療機関との連携による医療的ケアも受けることが可能です。季節の行事やレクリエーションなども行われます。

有料老人ホームと特養の違い③:入居条件

特養は原則として要介護3以上の方が入居対象ですが、有料老人ホームは比較的幅広い方を受け入れている傾向があります。ここでは、それぞれの入居条件について詳しく説明します。概要を以下の表にまとめました。

項目 有料老人ホーム 特別養護老人ホーム(特養)
年齢 60歳以上、65歳以上など施設によって異なる。 原則65歳以上
要介護度 自立~要介護5まで、施設によって異なる。 原則要介護3以上
認知症 施設によって異なる。認知症の方の受け入れに積極的な施設もある。 症状の程度によるが、受け入れ可能な場合が多い。
保証人・身元引受人 必要な場合が多い。 必要な場合が多い。
待機期間 施設によるが、特養に比べると短い傾向にある。 多くの施設で待機期間が発生。

有料老人ホームの入居条件

有料老人ホームの入居条件は、施設によって異なります。年齢については、60歳または65歳以上としている施設が多いですが、年齢による制限を設けていない施設もあります。

要介護度については、自立して生活できる方を対象とした施設から、要介護度の高い方を対象とした施設まで様々です。また、認知症の方の受け入れに積極的な施設や、医療的ケアが必要な方の受け入れが可能な施設もあります。

このように、有料老人ホームは特養と比べると、入居条件の面で柔軟性が高いと言えます。ただし、具体的な入居条件は施設によって異なるため、事前に確認することが大切です。

特養の入居条件

特養の入居条件は、原則として65歳以上で、要介護3以上の方です。ただし、要介護1または2の方でも、やむを得ない事情がある場合には、例外的に入居が認められる場合があります。例えば、認知症で日常生活に支障をきたしている場合や、同居家族から虐待を受ける恐れがある場合などです。

特養は、費用を抑えられるため、多くの施設で入居を希望してから入居できるまでに待機期間が発生しています。このように、特養は有料老人ホームと比べると入居条件が厳しく、入居までの待機期間も長いと言えます。

有料老人ホームと特養、どちらが合っている?ご本人に合った施設選びのポイント

ここまで、有料老人ホームと特養の違いを、費用、サービス内容、入居条件の3つの視点から説明してきました。

どちらの施設にもメリットとデメリットがあるため、どちらが優れていると一概に言うことはできません。大切なのは、入居するご本人に合った施設を選ぶことです。ここでは、ご本人に合った施設選びのポイントを、さらに詳しく説明します。

介護の必要度や健康状態はどうか?

まず、入居を希望される方の要介護度や健康状態を確認しましょう。要介護度によって入居できる施設が異なります。

特養は原則として要介護3以上の方が入居対象です。一方、有料老人ホームは、自立して生活できる方から要介護度の高い方まで、幅広く受け入れています。要介護度が高い方は、介護付き有料老人ホームや特養が、当面は介護の必要性が低い方は、住宅型有料老人ホームなどが候補となるでしょう。

また、必要な医療的ケアを受けられるかどうかも重要な点です。特養には、医師や看護師が配置されていますが、夜間も看護師が常駐しているとは限りません。一方、有料老人ホームの場合は、24時間看護職員が常駐している施設もあります。持病がある方や、医療的ケアが必要な方は、事前にしっかりと確認しておきましょう。

どのような生活を希望されているか?ご本人の意思を尊重しましょう

次に、入居するご本人が、どのような生活を希望されているかを確認しましょう。ご本人の意思を尊重することが、最適な施設選びには欠かせません。

プライバシーを重視される方は、個室が基本の有料老人ホームが適しています。一方、特養は従来、多床室が中心でしたが、近年は個室のユニット型施設も増えてきました。ただし、ユニット型は費用も高くなるので、注意が必要です。

レクリエーションやイベントが充実しているかどうかも、施設選びの重要な点です。有料老人ホームは、カラオケやサークル活動など、様々なレクリエーションやイベントを企画している施設が多く、活動的な生活を送りたい方に向いています。

一方、特養でも日常生活の中でレクリエーションは行われます。ただし、公的施設であるため、内容が画一的になりがちで、有料老人ホームほどは充実していない場合が多いです。

無理なく支払えるか?費用を確認しましょう

最後に、無理なく支払いを続けられるか、費用について確認しましょう。有料老人ホームと特養では、必要な費用が大きく異なります。

有料老人ホームは、入居一時金が必要な場合が多く、施設によっては高額になることもあります。ただし、近年では入居一時金が不要な有料老人ホームも増えてきました。

一方、特養は入居一時金が原則不要で、毎月の費用も比較的安く抑えられます。ただし、近年増えている個室のユニット型施設の場合は、従来型の多床室よりも費用が高く設定されているため、有料老人ホームとさほど変わらない場合もあります。

いずれにしても、ご本人やご家族の経済状況に合わせて、長期的に支払いが困難にならないよう、入居前にしっかりと費用を確認し、資金計画を立てることが大切です。

※施設の選び方についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
老人ホームの選び方と費用・特徴をわかりやすく解説!事例も紹介

まとめ:有料老人ホームと特養の違いを理解して、最適な施設選びを

本記事では、有料老人ホームと特別養護老人ホーム(特養)の違いについて、費用、サービス内容、入居条件などの観点から説明してきました。

有料老人ホームは、民間企業が運営しているため、設備やサービスが充実している傾向にあり、個室でプライバシーを確保しやすいなどのメリットがあります。しかし、その分、特養と比べると費用が高額になりがちです。一方、特養は、公的機関が運営しているため、費用を抑えられる点が大きなメリットです。しかし、入居希望者が多く、入居までに時間がかかる場合があるなどの注意点もあります。

どちらの施設にもメリットとデメリットがあり、どちらが優れていると一概に言うことはできません。入居を検討されている方の要介護度や健康状態、希望する生活スタイル、そして経済状況などによって、最適な施設は異なります。特に、どの程度の介護や医療的ケアが必要か、どの程度の費用なら無理なく支払えるか、といった点は重要な判断基準となるでしょう。

施設選びで迷った際には、各施設の相談員や担当のケアマネジャーなどの専門家に相談するのも一つの方法です。専門家のアドバイスを参考に、後悔のない施設選びをしてください。可能であれば複数の施設を見学し、それぞれの特徴を比較検討することをお勧めします。

この記事の監修者
北村 昌枝
介護支援専門員

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